|
|
|
パン屋のパンセ 杉崎恒夫
|
歌集より5首
・ゆびというさびしきものをしまいおく革手袋のなかの薄明
・卵立てと卵の息が合っているしあわせってそんなものかも知れない
・大文字ではじまる童話みるように飛行船きょうの空に浮かべり
・星空がとてもきれいでぼくたちの残り少ない時間のボンベ
・止まりたいところで止まるオルゴールそんなさよなら言えたらいいのに
出版:六花書林 発行:2010.4.28 価格:2000円(税別)
|
たんぽるぽる 雪舟えま
|
歌集より5首
・とても私。きましたここへ。とてもここへ。白い帽子を胸にふせ立つ
・傘にうつくしいかたつむりをつけてきみと地球の朝を歩めり
・うれいなくたのしく生きよ娘たち熊銀行に鮭をあずけて
・おとなりの若い父親が練習するショパンでわたしたちは踊った
・雪の日も小窓を開けてこのひとと光をゆでる暮らしをします
出版:短歌研究社 発行:2011.4.4 価格:1700円(税別)
|
|
|